仕事終わりが日本人の幸福になっていないか-週末の多幸感からの絶望-
金曜日の夕方、多くの会社員にとってこれ以上幸せを感じられる瞬間は他にないのではないだろうか?
筆者も会社勤めをしていたときがあるのでその多幸感と解放感を十分に知っている。しかし、「本当にそれでよいのか?」と言いたくなるときがある。
そんなに仕事から解放される瞬間が最も幸せなのであれば、最初からそんな仕事などやらなければいいんじゃないだろうか?と単純に考えてしまうわけである。
「いやいや、家族や住宅ローン、子供の養育費があるんだ。あんたみたいな風来坊のようにはいかないんだよ」という声が聞こえてきそうだ。
多くの日本人が労働者として会社に雇用されているが、労働者が一番楽しそうにしているのは金曜日の夜であり、一番辛そうなのは日曜日の夜から月曜日の朝ではないだろうか?
休日に自由を楽しみ、映画などを見た後、月曜日の朝になると決まった現実のルーティンに戻らなければならないからだ。
人生は長いようだが短い。1週間という単位に換算すると、人生は4000週間しかない、という事実がある。
「人生はたったの4000週間」なのである。
何が言いたいか?というと、もしあなたが仕事終わりだけ幸福を感じるような人生であれば、非常にもったいないことをしていると思うのだ。
そんな生き方をするよりも、週末だけでなく、毎日幸福を感じられるような生き方を追求したほうが、良いのではないだろうか?
そのためには、まず自分が本当にやりたいことをやっているか?あるいは、今自分がやっていることが将来自分が本当にやりたいことに繋がっているかどうか?、もう一度じっくりと考え直す必要があるだろう。
休日はそれを考えるための時間として費やすべきである。もしくは、本当にやりたいことに近づくために学ぶべきだ。
いつか会社員を辞めて、飲食店を開業したい人であれば、調理の方法、仕入れ先の開拓方法、資金繰り、補助金、税金、マーケティング、HP制作、プロモーション、ホスピタリティ、人材確保の方法、マネジメントなど、学ばなければならないことは山ほどあるはずだ。
あるいは、今の会社を辞めて、さらに上を目指したい、まったく別の業界で働いてみたいでもいい。その場合は転職するという方法もある。
今は、昔と違って一生同じ会社に勤め上げるという人は少ないし、これから益々その傾向は増えていくだろう。
今後、あなたは常に新しいことを習得しなければならないことを覚悟しておくべきだ。一生安泰というスキルはないので、時代の変化や自分のキャリア、環境の変化に応じて常に自分をアップデートしていかなければならない。
これは高度情報社会に生きる、我々の宿命だと言える。必要とされてきたスキルが陳腐化して、役にたたなくなるというスピードが今後さらに加速していく。AIの台頭がまさにそれを飛躍化させる。
頑張って取得して得たはずの知識、あるいは資格が数年後には意味をなさないものになっている…といったことがこれから頻繁に起こるのだ。
そう考えると、毎週末の金曜日の高揚感、月曜日の憂鬱といった1週間のルーティンに一喜一憂している場合でないことは、お分かりいただけるだろう。
あなたは今すぐ、本当にやりたいことに取り掛かるべきなのだ。
もし、今の会社が自分に合わない、あるいは自分のやりたいことに繋がっていないと感じているのであれば、今すぐに別の方法を模索するべきである。
会社を辞めても、失業保険があるので、しばらくは生活に困ることはない。自己都合退職の場合であれば、失業保険が給付されるまで約3ヶ月間の待機期間が設けられているがが、この待機期間は職業訓練学校に通うことで待機期間をなくすことができる。無料で学校に通いながら、しかも失業保険をもらえるのだ。
人生で一度も転職しないという人はおそらく少ないだろうから、今すぐに仕事をやめるつもりはないという人も、この職業訓練学校のことを頭の片隅に入れておいて損はないはず。
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