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孤独と狐は似ている。人はなぜキツネに惹かれるのか?

2024.11.3

山暮らしをしていると、朝、野鳥がスマホのアラームの代わりに目覚まし代わりになってくれるようになった。また近所にいる野生の狐をたまに見かけるようになった。

狐と初対面した時は、15メートルほどの距離で、そっけなく、すぐに遠くへ行ってしまった。

狐は近隣の家のゴミを漁ったり、誰かが餌付けしているようだ。狐は人慣れしていて、人間に興味があるようだ。

雨の日には、筆者の家の屋根下で動物が蠢いている音がする。おそらく雨宿りしているのだなと思った。

そして、その狐を「コンキチ」と名付けた。

コンキチのような野生のキツネを見たときは、テンションが上がるものだ。

何か特別なものを見たような、とても神秘的な体験だった。

また会えるかなとずっと思っていたが、しばらくしたら、キツネの方からこちらにやってきた。

玄関のドアを開けっぱなしにしてメシを食っていたからか、匂いに釣られてやってきたのかもしれない。

コンキチはこちらに興味を示していたように見えた。以前に一度会ったことを覚えているのだろうか。あるいは、何かもらえるかもしれないと思っているのかもしれない。

こちらの考えていることが分かるのだろうか?

悪意を持って近づこうとすれば逃げていくし、餌をあげようと思っていると、こっちをじっと見ている。

なんとも不思議な動物だ。見た目は犬っぽいが、全く吠えない。

狐はいつも単独行動している、孤独な動物だ。

さて、前置きが長くなったが「孤独と狐は似ている」。それとも、人は社会との関わりの中で生きているため、勝手に「狐を孤独だ」と決めつけているだけなのだろうか。

それにしても、野生の動物はすごい。

生まれてから死ぬまで、お金を全く稼ぐ必要がない。

服や家、学校、保険、ガス、電気代、税金など全くいらないとは、凄すぎる、羨ましい。

一方で、我々人間はお金のために毎日あくせくしている。

お金がないと不安になったり、不幸だと思ったりする。

こういう感覚を野生のキツネは持っていないから、ある意味で人間よりこの地球に根ざして生きているのだなあ、と思う。

人間は弱い。一人では生きていけない。

食べ物も、服も、寒い冬の毛布も、自分一人では作れない。

だからこそ、さまざまな人の知恵や技術の集大成の恩恵を日々受けているわけだ。

コラム孤独,自然,魅力

Posted by AKIRA